公益財団法人ロッテ財団の奨励研究助成に採択されました
公益財団法人ロッテ財団の、”食と栄養” をテーマとした奨励研究助成に採択されました。
研究内容は乳酸に関するものです。
これまでは乳酸は “疲労物質” として考えられ、
スポーツ中継において、スポーツ解説者が疲れている選手のことを
「あの選手は乳酸が溜まってきていますね」
と例えることを聞いたことがある人も多いと思います。
しかし、近年のスポーツ科学研究において、
乳酸はATPの再合成を助ける、つまりエネルギーとなることが分かってきており、
さらには乳酸が様々な運動機能向上 (身体適応) のための “刺激” となることが推察されていることから、
むしろ乳酸を、サプリメントとして意図的に摂取しようという動きも出てきています。
このような新展開が進んでいる乳酸研究ではありますが、
乳酸がエネルギー源、身体適応のトリガーとなる一方で、
「乳酸が本当に筋収縮に影響を与えないか、筋収縮の邪魔をしないか?」という点では、
よく調べてみると不明な点が残されているため、
本研究ではこの不明点を、筋細胞の力学計測を用いて明らかにすることを目指しています。
今後は、私の主要実験技術である筋細胞の力学計測を用いて、
乳酸に限らず、各種栄養素、サプリメントが力発揮に与える影響も検証していければと考えていますので、
興味ある方は是非お声がけいただければと思います。
2023.12.15