科学研究費助成事業、挑戦的研究 (萌芽) に採択されました
科学研究費助成事業、挑戦的研究 (萌芽) に、
【サルコメア長の可視化に基づく、反動動作による筋力増強メカニズムの解明】
という研究プロポーザルが採択されました。
筋の力発揮能力は、筋の長さ、すなわちサルコメアの長さの影響を受けます。
ですので、力発揮メカニズムを検証するためには、サルコメアの長さを把握することが重要です。
ただし、個々のサルコメアの長さは0.002-0.003mmという非常に短いものであり、
個々のサルコメア長を観察することは非常に困難ですので、
【全てのサルコメアの長さは同じ (サルコメア長は均一) 】という大前提をおき、
筋線維の長さを測ることで、
【筋線維が10%伸びた=個々のサルコメアそれぞれが均一に10%伸びた】
と考えて議論が行われてきました。
しかしながら、実際に精細な顕微鏡でサルコメアの長さを計測してみると、
必ずしもサルコメアの長さは一定ではなく、
局所的に大きく引き伸ばされる (一方で、あまり引き伸ばされない) サルコメアも
あるように見えました。
そこで本研究では、力発揮中のサルコメア長の変化を “実際に測りながら”、
発揮筋力の変化と関連付けて
(この研究では主に反動動作による筋力増強を扱いますが、
他にも様々な現象に応用可能だと考えています)、検証を進める予定です。
2021.7.11