公益財団法人戸部眞紀財団の研究助成に採択されました
公益財団法人戸部眞紀財団の研究助成に
【筋損傷が生じやすい運動条件の全容解明】
という研究プロポーザルが採択されました。
こちらの研究は静岡産業大学の江間先生を研究代表者とするものであり、
私は共同研究者として、主にマウスの力学測定を担当します。
ウエイトトレーニングのように高強度の筋収縮を繰り返すと筋損傷が生じることがあります。
この筋損傷に関する実験は、ヒト生体を対象として非常に多く行われていますが、
まだ良くわかっていない部分があります。
その理由の一つとして、
ヒト生体を対象とした研究では、サルコメアの長さがわからないため、
運動時にサルコメアがどの領域で振る舞っているのかがわからないことが挙げられます。
運動時のサルコメア長がわからないということで、
必然的に、被験者間でサルコメアの振る舞う領域を揃えることも出来ません。
そこで本研究は、マウスの筋を対象とし、
至適長、至適長より短い上行脚、至適長より長い下行脚を特定したうえで、
条件間での筋損傷の程度を比較する、ことを目指して進めていきます。
ここ2、3年でマウス実験をする機会が増え、
自身のマウス力学測定機材セットアップもほぼ完成しており、
マウスであれば、筋線維組成の影響を検証といった、
ヒト生体を対象とすると実施困難な実験も出来ますので、
(ヒト生体では、ほぼ速筋、ほぼ遅筋、といった筋がないこと、
また、関節運動を対象とするため、ある関節運動に複数の筋が関わってしまい、
特定の筋にフォーカスするのが困難です)
今後も継続的に取り組んでいく予定です。
特に、特定の栄養素、サプリメントが
筋収縮 (筋力発揮や筋疲労) に与える影響を検証していければと考えています。
2024.8.10