公益財団法人内藤記念科学振興財団の科学奨励金・研究助成に採択されました
公益財団法人内藤記念科学振興財団の科学奨励金・研究助成に
【生体を対象とした、ダイナミックな筋収縮中におけるクロスブリッジおよびサルコメア動態の実測】
という研究プロポーザルが採択されました。
これは、私が最も力を入れている、大型放射光施設SPring-8の強力なX線を用いることで、
筋の3次元構造が完全に維持された “生体の運動中” において、
nmスケールのクロスブリッジ動態を捉えるというものになります。
ゼロから実験設定を考え、自身で適切な実験機材を揃え、年単位で試行錯誤を繰り返すという、
非常に苦労している実験ではありますが、この苦労が報われつつ有り、
ついに、生体の運動中にサルコメア動態とクロスブリッジ動態を同時に捉えることに成功しました。
また、一見、時間の無駄と思われる様々な試行錯誤を行った経験が、
普段はあまり考えていなかったことを見つめ直す良い機会となり、
この試行錯誤の過程でとても興味深いデータを得ることも出来ました。
本実験はまさにこの試行錯誤の過程で生まれた実験アイデアです。
本研究費によって、今から2年間は問題なく実験を行うことが出来ますので、
これでさらに研究を発展させていきたいと思います。
2024.10.1