福谷充輝のホームページ

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2020年の振り返りと2021年の目標

2020年もいよいよ終わりになりました。
今年起きたことといえば、やはりコロナウイルスがらみのことかと思います。
幸い、私の近しい人で感染が判明した人はいませんが、
仕事や生活で様々な制約をうけました。

まず、スウェーデン、カロリンスカ研究所での滞在研究スケジュールを変更せざるを得なくなり、
時間的にも金銭的にも苦しい状況となりました。

日本に帰国してからは、前期の授業をどうするかということで、
話が二転三転し、最終的には対面授業ではなくオンライン配信するということになり、
まずは撮影機材を自分で買い揃えて、
人がいない夜中の24時以降にビデオを取り始め、
日中はビデオを編集して配信、
そして毎授業で提示した授業課題、感想文のチェック、採点、
(1週間での延べ受講者数は600人くらいいたので、毎週600個の採点作業・・・)、
という感じで、「これを遅れなくやりきることが出来るのか!?」という
不安に日々襲われていました。

これに加えて、他にも大きなプロジェクトに参画することとなり、
これは現在も続いていますが、かなり大変なものとなっています。

このような状況も有り、前期は自分の研究をする時間はまったくありませんでした。
これまではこのような状況を経験したことはなく、
若手研究者であり、これからも研究成果を積み重ねていく必要がある私としては、
焦りしか無い状況でした。

前期の授業が終わった後は、時間が出来てきたので、
新しい実験を始める前に、
まずは前期に引き伸ばしに引き伸ばしていた
自分の過去の実験データ分析や論文執筆を終わらせるようにしました。
結果的には、2018年の夏に実施した実験2個が論文採択までたどり着き、
実験データの分析、論文執筆が終わっていないものは
2019年度に行った2つの実験のみというところまで進みました。
これらは2021年の1月から3月になんとか論文執筆まで持っていければと考えています。

あとは、今年行った唯一の実験があり、
これは大型放射光施設SPring8を使った、
見ているものは極めて小さいけれども実験規模 (手間) は非常に大きい大変な実験です。
これは私が今、最も興味を持っていて、一番力を入れている研究ですが、
形になるまでは数年かかると思いますので、
忍耐強く進めていかなければなりません。
ちなみにこの実験は、機器が使える日が限られており、
実際に実験を行ったのは11月に1回と、12月に1回の2日のみで、
この実験が、私が今年行った唯一の実験です・・・。

このように振り返ってみると、
時間がなく、自分が思い描いていた成果が出せていない年になってしまったなという感じです。
コロナもあったので仕方がないと思う部分はありますし、
他にも私と同じように研究を止めざるを得なかった人もいるのですが、
その一方で、コロナでむしろ時間が出来て、
逆にいつも以上の成果が上がっているという人もいますので、
この状況を言い訳にすることなく、
この状況下でも出来ることを考えて
研究を進めていかなければならないと反省しています。

2021年は、まずは最も重要な仕事である教育活動をしっかりこなし、
時間を見つけながら自分の研究も進めていこうと思います。
このWEBサイトでも、新しくやりたいことはいろいろありまして、
たとえば、実際に私の研究ではどんなことをやっているのかを写真付きでもっと詳しく紹介したり、
最新の面白いトレーニング関連、スポーツ関連の論文を月一回程度で定期的に紹介するなどです。
論文紹介は以前からやりたかったのですが、著作権の問題でいろいろ悩んでいて、
弁護士にも相談したことがあり、人によっては法に触れかねないという返事もあったので、
踏み切れなかったのですが、
最近流行っているオープンアクセス (ネット上でだれでも無料で論文が読める状態のもの) は
契約条件によっては自由に引用できるようなので、
それを中心に始めていこうかと考えています。
他にも何か、こういうものがあれば良いんじゃないかというご意見がありましたら、
メールか問い合わせフォームからでも大丈夫ですので、教えて頂ければ幸いです。

ここに記載したような2020年の反省、やりたいことはたくさんあることを踏まえると、
2021年は、【動く】ということをテーマにやろうかなと考えています。
2020年は、「コロナで状況がいつもとは違う」ことを言い訳にして、
積極的に動けなくても仕方がない、という気持ちがどこかにあった気がしますので、
しっかり頭を切り替えて、2021年は現状でのベストを尽くすようにしたいと思います。

 

写真

Atsuki Fukutani Ph.D.
(Sport Sciences)

Faculty of Sport and Health Science, Ritsumeikan University, Assistant professor

1-1-1 Noji-higashi, Kusatsu, Shiga, 525-8577, Japan

info@skeletalmuscle.net

Copyright © Atsuki Fukutani
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